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 この仕事に人生を賭けてます! 伊能忠敬の「人生二山」が好きな言葉。 実り豊かな第二幕目の人生の歩みing型。 黒田真一が人生の旅人として日々の雑感を綴ります。
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●『人間の安全保障』毎日新聞論説室 小松浩
(2011年11月18日(金)付毎日新聞<発信箱>欄)


小松記者は、太平洋戦争に出征し戦死していった東北農民を引きながら
「守るべき大事なものはいったい何か」「国家という抽象ではなく、
生活という具体で論じなければ、本当の安全保障ではない。」という。

映画『南の島に雪が降る』に出て来る農民兵士も、瀕死の重傷の中
戦友の肩を借りながらジャングルを分け入って劇場にたどり着き、
紙吹雪の雪を手のひらに、故郷の雪景色を思い出しながら劇場の最前列
で息を引き取る。

栃木県佐野の戦車部隊にいた福田定一少尉(後の司馬遼太郎)は、
どうして戦争をしなければならないのかと悩んだ末に、「佐野の路
地で遊ぶ元気な子供たちをみてこの子たちを守るためと自分を納得
させたという。」(元米国野村證券会長・寺澤芳男『私の履歴書』
日本経済新聞2011年11月掲載)


小松記者は「生活という具体で論じなければ、本当の安全保障では
ない。」と論じ、最後に、「これだけの悲劇を経験しながら、寄りそう
優しさを失った政治に、国家の安全保障を託せるか。被災者の「ただ
悲しいだけ」という言葉が、胸に迫る。」と結んでいる。



「寄りそう優しさを失なった政治」・・・・

うむ、たしかにそう。

だが、「寄りそう優しさのある政治」が、いまだかってあったのだ
ろうか?封建制度の時代、仁のある治世を施した藩主や領主があった
時代もあった、かも知れない。

だが、近代といわれる時代に、それはどうなんだろう?


でも「寄りそう優しさを失った政治」、いま、まさしくそれが言える
ことは確か。

失言を恐れぶら下がり取材を拒否し、説明責任を逃れるリーダー。

新聞の投書欄によれば、11月8日の衆院予算委員会での自民党平沢
勝栄議員と山岡賢次国家公安委員長兼消費者担当相の問答の冗漫さ。
弁明に汲々とした大臣に山岡氏の養子による苗字の改姓問題にいらぬ
時間を費やした質問議員のアホさ加減・・・・。
(2011年11月23日付
 毎日新聞「みんなの広場」欄 山形市 高橋義一72 投書)


東日本大震災の復旧・復興などスピード感が何よりも求められるこの
ご時世に、即時性を拒否し、眠たいことこの上ない政治だ。


政治の冗漫さの対極で、震災以降、人々のマインドは明らかに変わ
った、という。

たしかに、このブログだってマジの傾向が強い。
昔はもっと、ヘラヘラしていたはずなのに、そうじゃなくなって
いるもの。

どうしたことじゃ!?


先日10月25日の拙ブログで「佐高信『電力と国家』のこと」と
題して書いた。
この本の帯に<「民」vs.「官」の死闘の末、「原発」という
「怪物」は、なぜ誕生したのか?>
<現在は官僚にも電力会社のトップにも、公(パブリック)の精神は
失われている。凄まじい葛藤の歴史をたどり直すことによって、是非
とも、その精神を獲得してほしい。それを願って、私は本書を
発表するーーーー。>

現代唯一の「左翼」、佐高信の渾身の問題提起であった。


今月、11月22日第1刷という日付で、右翼側からの新書が出た。
■鈴木邦男『愛国と憂国と売国』集英社新書 735円

同じくその帯を写してみると、
<未曽有の国難にある祖国について考えた。今、われわれは何と
闘うべきなのか?>
<福島原発の周辺はこれから何年か何十年か、人も住めないとも言われ
ている。日本の国土が汚され、失われているのである。
そうであるなら、これは領土問題と同じことだ。それなのに、原発に
反対する人たちに罵声を浴びせるとは何事か。(序章より)>



漂流する日本への提言に左翼も右翼もない。

バラエティ漬けのテレビから一歩引き、「考える」時間を取り戻さ
なければならない。
経済誌のプレジデント12月5日号は『超訳「運をつかむ」16の
教え 「ブッダ、聖書」のことば』が特集。
今どき「ブッダ、聖書」まで<戻る>ことにびっくりした。

しかしそれはタイムリーな企画だったのではないか?
明らかに、社会マインドの潮流に変化が来ていることは間違いない。
ただ、アナーキニズムからのテロなどだけは御免蒙りたい。



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藤沢周平の小説集に『橋ものがたり』というのがある。

江戸の町に掛かる橋のたもとで、人々の織り成す暮らしの機微が
10篇収められている。


文庫版も若い人向けに<お色直し>を施し、昔なら時代小説らしい
日本画風のカットが刷り込まれていたりするのだが、これは、青一色
のカバーに黒文字の明朝体の活字だけ。サブに作者名、タイトル、
文庫名までがローマ字書体と素っ気無い。


解説は井上ひさしが書いていて『江戸期の橋は、現在の省線の駅の
ようなもの、人びとは橋を目あてに集まり、待ち合せ、そして散ら
ばり去ります。人びとの離合集散が多いということは、それだけ
紡ぎ出される「物語」の数も多いわけで、作者はこの橋の役割を
充分に承知した上で、物語作者としての腕を縦横にふるっています。』
(井上ひさし 同書解説より)


次いで氏は、この物語集の一篇の解説に紙幅を割いているのだが、
当方もこの1篇への思い入れが一番だ。
詳しくは、後で読まれる方のために書かないが、この一篇のために
『橋ものがたり』にいつまでも余韻が残っているとも言える。



さて、13日の毎日新聞県版に、水戸の町に掛かる「橋」をまとめた
『水戸の橋ものがたり』なる冊子が紹介されていた。

水戸に古くから伝わる言葉に「上市に橋なし、下市に坂なし」という
のがあるという。たしかに上市は水戸駅から銀杏坂で登り始める。
気象台から下は那珂川流域の水田地帯。市内に入るには坂がある。
茨城大学の裏も万葉の時代からの坂道だ。
「上市は坂のある」台地、下市は坂の下の低地だから昔から橋が多い。

前篇で『水戸の坂道』が出て、今回はその後篇の冊子らしいが、
水戸の橋33もが紹介されている。9年を要した労作らしいが
それぞれの橋にいわく・いわれがあり、人々の思いや暮らしが凝縮
された歴史がある。

さっそく<橋ものがたり>のタイトルに引かれて電話してみたの
だが、数日前にそれが着いた。


■「水戸の橋ものがたり」
 A5版94ページ。1部700円。
 注文は「水戸まちづくりの会」須藤文彦事務局長へ。
 (090-8680-9622、平日は午後5時半以降)

 ☆携帯に電話し、送り先を依頼すると冊子を送ってくれます。
  到着後指定の銀行振込先へ振り込み、です。



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 「横丁を曲がればそれはもう旅」(永六輔)という言葉も
 ある。■今井雅晴『茨城と親鸞』茨城新聞社900円 という本
 で、近所の親鸞ゆかりの地をウロウロしていたが、今度は
 水戸市内の「橋巡り」もおつなもの・・・・。

 先日医院の待合室で読んだムックで、水戸天狗党の歴史を一齧り。
 ここ宍戸の幕末期の殿様(水戸徳川家の支藩)が、この騒擾の中
 切腹させられていたのを知った。


 茨城大の帯刀治名誉教授がアドバイザーを務める「水戸まちづくり
 の会」、歴史的遺産を学ぶ活動を続けているとのことだが、
 代金を振り込む前に現品を送ってしまって、後払いとは何とも
 鷹揚。
 当方の経験則では、<代金後払い>は日経BP社という日経系の
 大手のみ。参考書に落丁があったある資格予備校だって、そっち
 が悪いのに、落丁本到着後に代わりの本を送る世知辛い時代だ。

 どうか悪い人に引っ掛からないようにと祈るばかりだ。


 それから本読む時のビールは、いま、コレに限るナ・・・・。
 ●「とれたての東北に乾杯!」キリンビール・とれたてホップ  
(CM動画も見て下さいネ!!)

●日本経済新聞コラム「春秋」(2011年11月19日付)

どうもリンクが出来ないもので、記事そのものを読んでいただけない
のだが、1969年の年表を引いて、アポロ11号の月面着陸やら
ベトナム戦争の泥沼化を紹介し、流行語が「ゲバゲバ」やら寅さん
シリーズの始まりの年、から由紀さおりさんの「夜明けのスキャット」
につなぐコラム。

その由紀さんのアメリカのジャズオーケストラとの共演アルバム
が欧米でヒットしていると伝えている。


ちょっと廻りクドイ展開なのだが、かつてのヒット曲が今また注目
を浴びているというのは、コチラとしても何ともうれしく異論など
ない。

コラム氏が「おじさんにも歌がある。」と記事を結ぶにあたっては
イェ~~い、ヒューヒューと指笛の一つも鳴らしたい心境であった。


●由紀さおり、1969年作品を歌う『1969』が世界20カ国
 以上でリリース (BARKS 2011-10-12)


●由紀さおり&ピンク・マルティーニ、ついに日本でも着火
(BARKS 2011-11-15)

このページを下の方へスクロールしますと、「ブルー・ライト・ヨコハ
マ」の動画を試聴できます。是非・・・・。



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 ●黛ジュンの『夕月』、これもよかったネ。
  ♪「夕月」黛ジュン  (YouTubeから)

●火葬できず土葬された遺体の「改葬」終了へ
(2011年11月19日(土)14時35分配信 読売新聞)


震災時、火葬場の能力を超えた犠牲者数や重油不足もあって、一時的
に土葬されていた2000体以上の「改葬」が進み、最後の3人の
ご遺体が火葬されたというニュース。



東北被災地の自治体によっては、10年以上分とも言われる瓦礫の
処理も遅遅として進まず、大震災からの復興など先の先という観。


茨城県も被災県のひとつでありましたから、なにかと<震災その後>
が尾を引いているのが現状だ。

行政書士会支部の会議は、震災前は水戸市民会館が定番だったの
だが、その市民会館が地震以降使えず、市内やらその周辺部で、会議
の出来る場所探しに苦労している。いわゆるジプシー団体かな・・・。



さて、そんなでやっと確保した公共施設の会議室。使用当日の前に
「使用料」を納付しておくのがルールという。
昨日は、やっとこ時間を作って、はるばる水戸のその施設まで。

「おおっと・・・・・!!」ところがところが、
その施設の前まで行くと、建物を囲んで、取り付け道路は勿論、
空き地という空き地がギシガシと車で一杯じゃないの!?

「使用料」を払いに行くだけなのに、な、なんと、車を停められない
騒ぎ。

当方も介護福祉のセミナーやら、会議やらでサンザン<いき付け>の
施設だったのだが、あの3月のガソリンスタンド、給油待ちの列の
「やーーーーな感じ」の追体験をしたような思いに駆られた。


震災後、こんなところにも如実に大地震の影響が。





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もはや新聞でなく、旧聞に属するのかも知れないが、どうしても
心に残っていたもので、以下引いてみる。

●「神話の終わり?」(西川恵専門編集委員)
     ・・・・・毎日新聞 2011年11月11日付『金言』欄


氏がローマ特派員時代に自問したこととして、書き出しているのだが、
当方ら凡人は「同じもの」として考えて来たが、どうやらそれは、
明らかな「間違い」のようなのだ。


何のコト?????

先に頭書のコラムを読んでいただいた方には自明のことなのだが、
記者は「今のイタリア人と、古代ローマ時代のイタリア人は同じ民族
だろうか」と自問したというのだ。


同じく「今のギリシャは本当に古代ギリシャの直系なのか」とも問う
のだが、どちらも、それぞれの専門家の答えを引いて、「同じわけ
ないじゃない。」と来る。



ヘエーーーー、イタリア人もギリシャ人も、人類の遺産とも言うべき
古代文明を築いた人々と、今生きるそれぞれの国民とは<直系>では
ないらしいのだ。

これには、素朴に驚ろかされたが、さもありなん、今のイタリア、
ギリシャの経済危機のニュースにも合点が行った。



ある場所での数日前の会話。

「TPPっちゃ何んですか?????」
若い社員が頓狂な声を発した。

先輩社員はあわてず、答えて曰く「あのよー、新聞読めっつーの!!」


まったくその通りで、
イタリア人もギリシャ人も、古代に偉業をなした人類の手本のような
人々と、いまの人々をゴッチャにしちゃあイケナイことをしみじみ
教えられました。

でも、「所さんの笑ってコラえて!!」に出てくる、現地支局員
の流暢な日本語やら、屈託ない市民の日常には、やはり魅力いっぱいな
ところもあるな。



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日本自然保護協会・自然観察指導員
浄化槽管理士
日本森林学会会員
福祉住環境コーディネーター
茨城県介護サービス情報公表制度・調査員
茨城県動物愛護推進員
上記もろもろ、兼 おっさん。
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