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 この仕事に人生を賭けてます! 伊能忠敬の「人生二山」が好きな言葉。 実り豊かな第二幕目の人生の歩みing型。 黒田真一が人生の旅人として日々の雑感を綴ります。
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●日報抄 (新潟日報 2015年12月29日付)


今朝の新潟日報コラム(電子版)に、俳優・故小沢昭一さんの
名言が引いてあって、興味深く読んだ。

氏の言に、「昔は川中島での武田信玄と上杉謙信の戦いのよう
に、日本人同士の戦争があったが、それが今では皆無だ。
訳知り顔で人間世界に戦争がなくならないという人がいるが、
日本人同士の戦争が皆無になったように、世界のどこでの戦争
だって、なくすることが出来るハズ。希望をなくしてはならない」
と語ったというのだ。(山田太一「夕暮れの時間に」で紹介され
ている話という。---上記の新潟日報コラムより)


いつの頃だったか、大学時代のアパートでだったか、就職してか
らの店舗巡店の際のカーラジオだったか、記憶は定かでないのだが、
よくこの小沢昭一さんの番組を聴いたものだった。

どこか胡散臭い話ぶり、軽佻浮薄な芸人語りなのだが、なかなかに
人間の機微を突いたオハナシが、結構シミジミ心に滲みた番組だった。

耳の奥に、今だってあの語り口調がこびり付いていて、反芻すれば、
脳内に小沢さんの声が響いてくるようにも感じられる。


と、先日12月22日(火)付 読売新聞のコラム『編集手帳』欄
に小沢さんの対談集『道楽三昧』(岩波新書)から引いた言葉が載って
久々小沢昭一を思い出し、懐かしさが込み上げて来た。

それで、あの喋りっぷりを再度訊きたくなって、本で声の再現は出来ない
のだが、目で字面を追って小沢昭一を再現しようと、一冊の本を取り寄せ
てみた。■小沢昭一『老いらくの花』(文春文庫)
『先日、ヨンサマ風の伊達メガネをかけて出かけようとしましたら、女房に
「止めたらァ」と言われ、あきらめました。』(上記同書「メガネ蒐集」抜
粋)
ウムムム、小沢さんの声が聴こえて来ますナ・・・・。


しっかし、きょうびはウマく出来たもので、先ほどYouTubeを開いて
みたら、およよ、小沢昭一さんのお元気な声が聞こえるじゃありませんの!?
びっくりぽん、デシタな。

●小沢昭一の小沢昭一的こころ 1977年3月29日  
            TBSラジオ (YouTube)




直近で2紙が引いた小沢昭一さんのエッセー類、胡散臭い語り口とは異なり、
物事の神髄を突く切り口は、並みの使い手でないことを現わしており、すでに
生前から評価は高かったのだが、期せずして今また採り上げられたりするのは、
現代の、古い文化や精神を顧みない風潮への反省から、その揺り戻しの兆しと
言えるものかも知れない。



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