この仕事に人生を賭けてます! 伊能忠敬の「人生二山」が好きな言葉。 実り豊かな第二幕目の人生の歩みing型。 黒田真一が人生の旅人として日々の雑感を綴ります。
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先ほど紹介記事を書いた『私、バリバリの認知症です』の中で、
長崎在住の詩人・児童文学作家の藤川幸之助がプロローグとエピローグ
を書いている。
著書に『マザー』(ポプラ社)他があるほか、介護体験の著書をもとに
制作されたラジオ番組「マザー・詩人藤川幸之助が綴った母との瞬間」が
平成16年度民間放送連盟賞最優秀賞受賞、文化庁芸術祭参加作品となる。
1962年熊本県生まれ。長崎大学教育学部修士課程修了。
(以上経歴は前掲書・著者プロフィールから。)
私は大分前、この藤川の『マザー』(ポプラ社)を読み、今さてどこか?
と我が書棚を漁ったが、何処かの影と見えて・・・、出てこない。
2003年3月8日にプリントアウトした、藤川のメルマガからの同氏の
詩を一編転載しておこう。
藤川は当時、隔週刊「痴呆の母と生きる」プレミアム★介護の詩(うた)
『マザー2』★というメルマガを出していた。
昨日書いた我が母を思うとき、この藤川の母を思う詩がなぜかシックリ
来て、よく読んでいて、ポプラ社からの本を知った時、本も買ったのであった。
(うちの母はボケなかったが、父はボケて、詩の内容に共感する
ものがあったのかもしれない・・・・。)
「ライスカレー」
藤川幸之助
今度帰るときには
ライスカレーを作っておくからと
嬉しそうに母は約束した
久しぶりに実家に帰ってみると
約束通りライスカレーが
テーブルの上に
ハンバーグと一緒においてあった
食べると母の味つけではなく
レトルトのカレーとハンバーグを
皿に盛りつけただけのものだと
すぐに分かった
父は
「母さんのカレーはうまか」と
何度も何度も母の方を向いて言っている
「これ母さんレトルトだろう?」
と不機嫌に言った
「二つとも時間をかけて作ったんよ」
と母は言い張った
私も意地になって言い返した
とたん父が
「そんなに母さんの作ったもんが嫌なら
食べんでよか」
と珍しく怒鳴った
「でも、これは・・・・」と
まだ私は言い返そうとした
父が私の目を見た
母が風呂に入って
父と二人っきりになった
料理を忘れてしまって
料理を作ろうとしない母の話を聞いた
母が私とのライスカレーの約束の話を
父に何度も何度も話すのだそうだ
そして
父が母の代わりに
私のためにレトルトのカレーを
作ってくれていた
「母さんを来週
病院に連れて行ってみるつもりだ」
と父が小声で
独り言のように言った
藤川が小学生時代の元気だった母とボケた母の対比を書いた
「エプロン」、ストアで目を離した隙に、店のシュークリームに
かぶりついた、おしめでブクブクのボケた母を書いた「シュークリーム」
認知症がまだ<まだらボケ>状態の時、母が1階に居なくなる、
何処へ?・・・・と思ったら、2階で、メモ紙いっぱいに書いた
エンピツ文字の我が息子達の名前を、必死にそらんじていた話・・・
忘れまい、忘れまい、わが子の名前忘れまい・・・・と、そこには
苦悩の母の姿があった・・・と藤川は書いた。
よって、私は『私、バリバリの認知症です』の著者を見たとき、
患者、医者、作業療法士、+藤川幸之助と今現在の鉄壁の布陣なの
かな・・・・と思ったことだった。
長崎在住の詩人・児童文学作家の藤川幸之助がプロローグとエピローグ
を書いている。
著書に『マザー』(ポプラ社)他があるほか、介護体験の著書をもとに
制作されたラジオ番組「マザー・詩人藤川幸之助が綴った母との瞬間」が
平成16年度民間放送連盟賞最優秀賞受賞、文化庁芸術祭参加作品となる。
1962年熊本県生まれ。長崎大学教育学部修士課程修了。
(以上経歴は前掲書・著者プロフィールから。)
私は大分前、この藤川の『マザー』(ポプラ社)を読み、今さてどこか?
と我が書棚を漁ったが、何処かの影と見えて・・・、出てこない。
2003年3月8日にプリントアウトした、藤川のメルマガからの同氏の
詩を一編転載しておこう。
藤川は当時、隔週刊「痴呆の母と生きる」プレミアム★介護の詩(うた)
『マザー2』★というメルマガを出していた。
昨日書いた我が母を思うとき、この藤川の母を思う詩がなぜかシックリ
来て、よく読んでいて、ポプラ社からの本を知った時、本も買ったのであった。
(うちの母はボケなかったが、父はボケて、詩の内容に共感する
ものがあったのかもしれない・・・・。)
「ライスカレー」
藤川幸之助
今度帰るときには
ライスカレーを作っておくからと
嬉しそうに母は約束した
久しぶりに実家に帰ってみると
約束通りライスカレーが
テーブルの上に
ハンバーグと一緒においてあった
食べると母の味つけではなく
レトルトのカレーとハンバーグを
皿に盛りつけただけのものだと
すぐに分かった
父は
「母さんのカレーはうまか」と
何度も何度も母の方を向いて言っている
「これ母さんレトルトだろう?」
と不機嫌に言った
「二つとも時間をかけて作ったんよ」
と母は言い張った
私も意地になって言い返した
とたん父が
「そんなに母さんの作ったもんが嫌なら
食べんでよか」
と珍しく怒鳴った
「でも、これは・・・・」と
まだ私は言い返そうとした
父が私の目を見た
母が風呂に入って
父と二人っきりになった
料理を忘れてしまって
料理を作ろうとしない母の話を聞いた
母が私とのライスカレーの約束の話を
父に何度も何度も話すのだそうだ
そして
父が母の代わりに
私のためにレトルトのカレーを
作ってくれていた
「母さんを来週
病院に連れて行ってみるつもりだ」
と父が小声で
独り言のように言った
藤川が小学生時代の元気だった母とボケた母の対比を書いた
「エプロン」、ストアで目を離した隙に、店のシュークリームに
かぶりついた、おしめでブクブクのボケた母を書いた「シュークリーム」
認知症がまだ<まだらボケ>状態の時、母が1階に居なくなる、
何処へ?・・・・と思ったら、2階で、メモ紙いっぱいに書いた
エンピツ文字の我が息子達の名前を、必死にそらんじていた話・・・
忘れまい、忘れまい、わが子の名前忘れまい・・・・と、そこには
苦悩の母の姿があった・・・と藤川は書いた。
よって、私は『私、バリバリの認知症です』の著者を見たとき、
患者、医者、作業療法士、+藤川幸之助と今現在の鉄壁の布陣なの
かな・・・・と思ったことだった。
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プロフィール
HN:
5596DA(ゴーゴークロダの意)
性別:
男性
職業:
行政書士
趣味:
山歩き、自然散策、ドライブ
自己紹介:
ISO14001環境マネジメントシステム審査員補
日本自然保護協会・自然観察指導員
浄化槽管理士
日本森林学会会員
福祉住環境コーディネーター
茨城県介護サービス情報公表制度・調査員
茨城県動物愛護推進員
上記もろもろ、兼 おっさん。
日本自然保護協会・自然観察指導員
浄化槽管理士
日本森林学会会員
福祉住環境コーディネーター
茨城県介護サービス情報公表制度・調査員
茨城県動物愛護推進員
上記もろもろ、兼 おっさん。
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