この仕事に人生を賭けてます! 伊能忠敬の「人生二山」が好きな言葉。 実り豊かな第二幕目の人生の歩みing型。 黒田真一が人生の旅人として日々の雑感を綴ります。
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BSジャパンの番組に『山本周五郎人情時代劇』というのがある。
同局の「開局15周年特別企画・火曜スペシャル」という枠で、
山本周五郎の中短篇秀作の中から1時間一話完結形式で、12話
の放送予定になっている。
昨夜はその九話目で、タイトルが『しじみ河岸』というもの。
俳優陣もまだ<発展途上>の無名に近い人たちなもので、話の筋
が分からないで見ると、一体どうなってしまうのか?見当がつかない
から、余計にドラマのリアリティが増すというのか、ある意味スリリ
ングな展開となって引き込まれる。
今日のブログを読まされる読者の皆様も、何が何だか分からないまま
読まされても、困惑するだけだろうから、以下にネットの番組案内か
ら引いた<あらすじ>をリンクしてみましょう。
●山本周五郎人情時代劇「しじみ河岸」あらすじ
(BSJAPANのHP「山本周五郎人情時代劇/しじみ河岸」)
上記のあらすじによれば、中気(原作通りに書く)で寝たきりの父と、
盲目の弟を細腕で養う娘が、七夕の夜、恋人の卯之吉殺しで捕まる。
先輩与力は娘の短刀で刺したという自供から、この娘・お絹が下手人
と断定する。
しかし、新参の与力は、言い訳一つせずにあまりに諦観した姿のお絹
と、その自供に不審を憶え、再吟味に動き出す・・・・。
「あたしはもう、疲れてました、しんそこ疲れきってました」
お絹はしゃくりあげながら云った、泣く児が泣き疲れて、うたう
ような調子で、お絹はゆっくりと続けた、「お父つぁんや直が、
安楽に暮らしてゆけるなら、自分はどうなってもいい、卯之さん
は死んじまったし、生きていたってしょうがない、生きているは
りあいもないし、もう躯も続かない、なんでもいいから休みたい、
手足を伸ばして、ゆっくりいちど休めたら、それでもう死んでも
いいと思ったんです」
律之助はなにも云わなかった。
「八つの年におっ母さんに死なれてから、あたしずっと働きとお
しました」とお絹は云った、「お父つぁんに倒れられてからは、二
人をやしなうために、自分は三日も食わずに働いたこともあります、
でももう疲れきっちゃいました、---(以下略)
(山本周五郎『しじみ河岸』より
『山本周五郎中短篇秀作選集2(小学館)』
☆黒田注:上記中「直」は盲目の弟直次郎。「卯之さん」は殺さ
れた恋人。律之助は再詮議している新参の与力名。)
いつの世も金のあるヤツが、その金にモノを言わせての狼藉三昧だ。
それにしても、殺しの嫌疑が掛かり沙汰が下りれば、打ち首獄門だという
のに、このお絹の諦念はなぜなのか?
上記に引用した山本周五郎の文脈から、凄まじいばかりの人生の不幸を全て
しょい込んだようなお絹の人生に、ドラマでも原作の小説でも言葉を失う。
そして、現代のどこかにも、これと寸分違わぬ人生やら暮らしの現実がある
はずだ。
山本周五郎の「しじみ河岸」は、<オール読物>(文藝春秋新社)の1954
年が初出だという。
在宅介護の世界で、親の加齢や罹患により、社会の一線を退かなければならなか
ったその子供世代の現代の悲惨を知るにつけ、山本周五郎の人間の暮らしへの
深い洞察に感嘆した昨夜であった。
●人気ブログランキング へ
今夜は節分の夜だ。
家人が事務所をノックして来て、「豆まきは、いつ(やるの)?」
おっ、そうか・・・。
で、お前がオニになれ!と仕事を与えたのだが、ヤダって。
オニがいなければ、コチラだって頑張れないツーーの!!
しゃあないから、オニはエアで我慢した・・・・。
しっかし、団地のどこからも、豆まきの声が聴こえないナ。
うむ、団地で一軒しかなくなっても、日本の伝統は守るんだ、ハイ。
同局の「開局15周年特別企画・火曜スペシャル」という枠で、
山本周五郎の中短篇秀作の中から1時間一話完結形式で、12話
の放送予定になっている。
昨夜はその九話目で、タイトルが『しじみ河岸』というもの。
俳優陣もまだ<発展途上>の無名に近い人たちなもので、話の筋
が分からないで見ると、一体どうなってしまうのか?見当がつかない
から、余計にドラマのリアリティが増すというのか、ある意味スリリ
ングな展開となって引き込まれる。
今日のブログを読まされる読者の皆様も、何が何だか分からないまま
読まされても、困惑するだけだろうから、以下にネットの番組案内か
ら引いた<あらすじ>をリンクしてみましょう。
●山本周五郎人情時代劇「しじみ河岸」あらすじ
(BSJAPANのHP「山本周五郎人情時代劇/しじみ河岸」)
上記のあらすじによれば、中気(原作通りに書く)で寝たきりの父と、
盲目の弟を細腕で養う娘が、七夕の夜、恋人の卯之吉殺しで捕まる。
先輩与力は娘の短刀で刺したという自供から、この娘・お絹が下手人
と断定する。
しかし、新参の与力は、言い訳一つせずにあまりに諦観した姿のお絹
と、その自供に不審を憶え、再吟味に動き出す・・・・。
「あたしはもう、疲れてました、しんそこ疲れきってました」
お絹はしゃくりあげながら云った、泣く児が泣き疲れて、うたう
ような調子で、お絹はゆっくりと続けた、「お父つぁんや直が、
安楽に暮らしてゆけるなら、自分はどうなってもいい、卯之さん
は死んじまったし、生きていたってしょうがない、生きているは
りあいもないし、もう躯も続かない、なんでもいいから休みたい、
手足を伸ばして、ゆっくりいちど休めたら、それでもう死んでも
いいと思ったんです」
律之助はなにも云わなかった。
「八つの年におっ母さんに死なれてから、あたしずっと働きとお
しました」とお絹は云った、「お父つぁんに倒れられてからは、二
人をやしなうために、自分は三日も食わずに働いたこともあります、
でももう疲れきっちゃいました、---(以下略)
(山本周五郎『しじみ河岸』より
『山本周五郎中短篇秀作選集2(小学館)』
☆黒田注:上記中「直」は盲目の弟直次郎。「卯之さん」は殺さ
れた恋人。律之助は再詮議している新参の与力名。)
いつの世も金のあるヤツが、その金にモノを言わせての狼藉三昧だ。
それにしても、殺しの嫌疑が掛かり沙汰が下りれば、打ち首獄門だという
のに、このお絹の諦念はなぜなのか?
上記に引用した山本周五郎の文脈から、凄まじいばかりの人生の不幸を全て
しょい込んだようなお絹の人生に、ドラマでも原作の小説でも言葉を失う。
そして、現代のどこかにも、これと寸分違わぬ人生やら暮らしの現実がある
はずだ。
山本周五郎の「しじみ河岸」は、<オール読物>(文藝春秋新社)の1954
年が初出だという。
在宅介護の世界で、親の加齢や罹患により、社会の一線を退かなければならなか
ったその子供世代の現代の悲惨を知るにつけ、山本周五郎の人間の暮らしへの
深い洞察に感嘆した昨夜であった。
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今夜は節分の夜だ。
家人が事務所をノックして来て、「豆まきは、いつ(やるの)?」
おっ、そうか・・・。
で、お前がオニになれ!と仕事を与えたのだが、ヤダって。
オニがいなければ、コチラだって頑張れないツーーの!!
しゃあないから、オニはエアで我慢した・・・・。
しっかし、団地のどこからも、豆まきの声が聴こえないナ。
うむ、団地で一軒しかなくなっても、日本の伝統は守るんだ、ハイ。
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HN:
5596DA(ゴーゴークロダの意)
性別:
男性
職業:
行政書士
趣味:
山歩き、自然散策、ドライブ
自己紹介:
ISO14001環境マネジメントシステム審査員補
日本自然保護協会・自然観察指導員
浄化槽管理士
日本森林学会会員
福祉住環境コーディネーター
茨城県介護サービス情報公表制度・調査員
茨城県動物愛護推進員
上記もろもろ、兼 おっさん。
日本自然保護協会・自然観察指導員
浄化槽管理士
日本森林学会会員
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茨城県介護サービス情報公表制度・調査員
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上記もろもろ、兼 おっさん。
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