この仕事に人生を賭けてます! 伊能忠敬の「人生二山」が好きな言葉。 実り豊かな第二幕目の人生の歩みing型。 黒田真一が人生の旅人として日々の雑感を綴ります。
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今朝の読売新聞の『読売俳檀』を覗いたら、4人の撰者のうち、
正木ゆう子選は10句の中に、狩猟の句が3句も入っていて少
し驚いた。
日本の人口減、高齢化を映して、狩猟者・ハンターの減少は目
を覆うばかりと聞いていたのだが、そういう中での3句とは、
偶然だとは思うが珍しい賑わいだ。
以下、同紙から引いてみる。
猪を二つころがす荷台かな 津 市 中山 道春
猟犬も伏して五感を統一す 北本市 萩原 行博
しなやかに飢ゑて走れり狩の犬 秋田市 中村 耕
(読売新聞『読売俳壇』2015年12月15日(火)付)
各撰者の上位3句には、それぞれ選評も付けられているのだが、
上の3句のうち、前の2句が上位に選ばれ【評】が付されている
ので、それも以下に引いてみよう。
①「猪を2つころがす・・・」の【評】
「2つ」と言うところ、非情であり、だからリアル。「ころがす」
も然り。いかにも命の無い感じ。見事なほどに殺伐と詠んである。
②「猟犬も伏して五感を・・・」の【評】
上五の「も」から、他にも五感を統一している者の居ることがわか
る。それは人であり、何よりも銃口を向けられている動物であろう。
(読売俳壇 2015年12月15日(火)付 正木ゆう子選評)
昨日は、近くの北山公園に散歩に出たが、そこの新池ではカモ類が
12羽ほどに増えていた。この分だと、下の池の方は、カモ類がもう
100羽ほどにも増えているかもしれない。
この下の池は、大分昔から池の傍に射撃練習場があり、今頃の季節だ
と終日パン、パンと乾いた鉄砲の音が絶えない。
シベリアからはるばる飛来した、カモ達にとっても煩いと思うのだが、
人間が絶えずウロウロする北山公園の新池より、住みやすいと見える。
同じ日に家人は、昔同僚だった先生宅に、貰った新米のお返しに行った。
悪い予感がしたのだが、帰りには採れたばかりの大根やら白菜などの
野菜類をドッサリ貰って帰った。
また、「恐怖の白菜味噌汁」の連日連夜・・・・が続くのか、ブルブルっ
と身震いをしたのだが、聞いて来たところでは、県北の山間地のその地域
では、イノシシ類が輪をかけて増えている、とのことだった。
場所によっては、イノシシ被害で水田の粗方がやられたところも出たと
いう。
御多分に漏れず、狩猟者・ハンターの高齢化、減少があり、それでイノシ
シなどが野放図にノサバル状況が現出しているのだが、茨城県の場合は
加えて、福島第一原発事故以来、野生動物にまだまだ残存する残留放射能
問題があって、せっかく狩猟をしても『売ることが出来ない』ことが大きな
ネックになっているとのことだった。
今日の話題に引いた俳句の中の狩猟風景。
命奪う者と奪われる者との凄絶なせめぎ合いの瞬間、そしてその命を奪う行
為やら、命を奪われ「物体」となったものを非情に見下ろす人の視線の残酷
さがみて取れるが、それらは決して殺生などではなくて、連綿と続いて来た
「生きる」ための営みであったし、命奪われる者は「山の恵み」として崇め
られ人の血となり肉となった。
今山里を荒廃させるイノシシ達は、「山の恵み」足り得ず、放射能を帯びた
クエナイ外敵でしかない。
山里は今、自然の淘汰を通してのコントロール機能さえ失われた世界に。
そうしてしまったのも、人間の罪深き仕業。
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正木ゆう子選は10句の中に、狩猟の句が3句も入っていて少
し驚いた。
日本の人口減、高齢化を映して、狩猟者・ハンターの減少は目
を覆うばかりと聞いていたのだが、そういう中での3句とは、
偶然だとは思うが珍しい賑わいだ。
以下、同紙から引いてみる。
猪を二つころがす荷台かな 津 市 中山 道春
猟犬も伏して五感を統一す 北本市 萩原 行博
しなやかに飢ゑて走れり狩の犬 秋田市 中村 耕
(読売新聞『読売俳壇』2015年12月15日(火)付)
各撰者の上位3句には、それぞれ選評も付けられているのだが、
上の3句のうち、前の2句が上位に選ばれ【評】が付されている
ので、それも以下に引いてみよう。
①「猪を2つころがす・・・」の【評】
「2つ」と言うところ、非情であり、だからリアル。「ころがす」
も然り。いかにも命の無い感じ。見事なほどに殺伐と詠んである。
②「猟犬も伏して五感を・・・」の【評】
上五の「も」から、他にも五感を統一している者の居ることがわか
る。それは人であり、何よりも銃口を向けられている動物であろう。
(読売俳壇 2015年12月15日(火)付 正木ゆう子選評)
昨日は、近くの北山公園に散歩に出たが、そこの新池ではカモ類が
12羽ほどに増えていた。この分だと、下の池の方は、カモ類がもう
100羽ほどにも増えているかもしれない。
この下の池は、大分昔から池の傍に射撃練習場があり、今頃の季節だ
と終日パン、パンと乾いた鉄砲の音が絶えない。
シベリアからはるばる飛来した、カモ達にとっても煩いと思うのだが、
人間が絶えずウロウロする北山公園の新池より、住みやすいと見える。
同じ日に家人は、昔同僚だった先生宅に、貰った新米のお返しに行った。
悪い予感がしたのだが、帰りには採れたばかりの大根やら白菜などの
野菜類をドッサリ貰って帰った。
また、「恐怖の白菜味噌汁」の連日連夜・・・・が続くのか、ブルブルっ
と身震いをしたのだが、聞いて来たところでは、県北の山間地のその地域
では、イノシシ類が輪をかけて増えている、とのことだった。
場所によっては、イノシシ被害で水田の粗方がやられたところも出たと
いう。
御多分に漏れず、狩猟者・ハンターの高齢化、減少があり、それでイノシ
シなどが野放図にノサバル状況が現出しているのだが、茨城県の場合は
加えて、福島第一原発事故以来、野生動物にまだまだ残存する残留放射能
問題があって、せっかく狩猟をしても『売ることが出来ない』ことが大きな
ネックになっているとのことだった。
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命奪う者と奪われる者との凄絶なせめぎ合いの瞬間、そしてその命を奪う行
為やら、命を奪われ「物体」となったものを非情に見下ろす人の視線の残酷
さがみて取れるが、それらは決して殺生などではなくて、連綿と続いて来た
「生きる」ための営みであったし、命奪われる者は「山の恵み」として崇め
られ人の血となり肉となった。
今山里を荒廃させるイノシシ達は、「山の恵み」足り得ず、放射能を帯びた
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HN:
5596DA(ゴーゴークロダの意)
性別:
男性
職業:
行政書士
趣味:
山歩き、自然散策、ドライブ
自己紹介:
ISO14001環境マネジメントシステム審査員補
日本自然保護協会・自然観察指導員
浄化槽管理士
日本森林学会会員
福祉住環境コーディネーター
茨城県介護サービス情報公表制度・調査員
茨城県動物愛護推進員
上記もろもろ、兼 おっさん。
日本自然保護協会・自然観察指導員
浄化槽管理士
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上記もろもろ、兼 おっさん。
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