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 この仕事に人生を賭けてます! 伊能忠敬の「人生二山」が好きな言葉。 実り豊かな第二幕目の人生の歩みing型。 黒田真一が人生の旅人として日々の雑感を綴ります。
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NHKで8月9日(火)に放送された「ふたり・宮崎駿×吾朗」が
面白かった。
アニメーション映画の巨匠・宮崎駿とその息子のアニメーション映画
監督・宮崎吾朗の親子の300日を追ったドキュメント。


巨匠と言われるまでに昇り詰めた父親と、育つ過程でいつもながら、
「宮崎駿の息子」と接頭語のようにつけられて育った息子。

クリエィティブな世界で評判が高まるほどに、実生活では父は<家庭>
とは縁遠くなり、一方疎外されて行く家族たち・・・・。

息子は父親なしに母子家庭の中で育ち、公園設計という別世界を経て、
遠回りしながらも父の反対をおして、今や奇しくも父と同じ道を歩む
ことになった。


カメラは、息苦しいほどの創造の現場に密着し、父親と息子との確執
と、作品という同じ<結晶>の結実するゴールまでを追う。
息子は、厳しい父親の目指す水準の結晶を手中に出来たのか?


作品は、この夏公開が成ったスタジオジブリ制作『コクリコ坂から』。


制作は難航し、公開延期の危機さえ訪れた。
そして、制作の山場を襲った「東日本大震災」

プロデューサー鈴木俊夫、監督宮崎吾朗らスタッフたちは、地震直後
交通事情の混乱、計画停電の影響などを考慮し、制作現場に2日間の
休業を決断する。


だが、それを聴いた宮崎駿の猛烈な反対の檄。

誰しもが、それでなくとも遅れている製作スケジュールは痛いほど
判っていた。2日間の休業が及ぼす致命的な結果も。
それにしても大震災が・・・・・・。


宮崎駿の檄は「こういう時だからこそ、絶対に映画を完成させねば
ならないんだっ!!」

「被災地で自衛隊、消防隊、職員のみなさんが頑張っている・・・・!」

「われわれは、このアニメの現場で頑張るんだ!!」


そして、宮崎駿はメガネを取り、ヒゲでもじゃもじゃの目頭を拭った。


●NHK 夏の特集番組 夏ナビ(2011年8月9日(火)放送



昨日は、この映画の16時55分からの上映を目指して車を走らせ
交通事故に遭ってしまった。

相手さんは「何かご用があったんでしょうに。申し訳ありません。」と
言ってくれた。

でも、まさか、「映画館」とも言えないものね、「・・・・。」結局
黙っていた。


●映画「コクリコ坂から」公式サイト

しかし、当方のような自由業の場合、感性を干からびさせないために
は、このような時間も必須なのだと思っている。

時代と併走するというのか、クリエイティブなプロセスを追体験すると
いうのか?


映画の筋とか、内容のことは後で見る方に迷惑となるので書きませんが
出来はあまりイイとは思いませんでした。

夏休み公開を目指した作品とはいえ、子供向きとは思えませんし、
ファンタジィーでもメルヘンでもなく、アニメ版3丁目の夕日という
感じでしょうか。

今年68歳になられたという、宮崎駿さんのノスタルジーがいっぱい
という感じで、年齢という限界点が見えた、という印象を受けた。


企画・脚本の宮崎駿自身が劇場用パンフレットの中の『企画のための
覚書「コクリコ坂から」について 「港の見える丘」』に書いている
ように、かつての作品「耳をすませば」に似ている作品なのだが、
「耳をすませば」の方が、同じ淡い恋を描いていてもメルヘンの香り
漂う作品としての昇華の度合いが高かったように思う。

さて、この氏の覚書を読んで初めて、周辺人物やら暮らしぶりが解かる
のだが、映画だけでは、自宅内での人物構成がわかりにくかった。


  「コクリコ坂から」は、人を恋うる心を初々しく描くもので
 ある。少女も少年達も純潔にまっすぐでなければならぬ。異性へ
 の憧れと尊敬を失ってはならない。出生の秘密にもたじろがず
 自分達の力で切りぬけねばならない。それをてらわずに描きた
 い。
 (宮崎駿『企画のための覚書「コクリコ坂から」について 
   「港の見える丘』 より抜粋)
 


1963年当時の早熟で高尚な学園生活といい、非常に大時代的な
描写やらコンセプトは、映画青年的ノスタルジーとも思えなくもない。

これだけ現実世界と遊離し始めると、才能の老化を疑わざるを得なか
ったが、宮崎ファンとしては新作が鑑賞できる幸せを噛み締めるべ
きなのかも知れない。
(監督はあくまでも息子の宮崎吾朗であり、よって作品はその息子の
ものであるのだが、企画・脚本が宮崎駿であってみれば、宮崎作品
と思うほかない。)


若い監督は、時代背景、もろもろの当時の風景の再現のいちいちを、
丁寧に忠実に再現している手腕など非凡さも見出せるが、ストーリー
的には、古めかしくなってしまって巨匠のスクリプトををなぞったも
ので終ってしまったとしか思えないのだ。




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 今日は長々とスミマセンでした。

 しかし、総じては、この殺伐とした虚無的ともいっていいような
 世相のなか、この映画が一服の清涼剤であることは確かであるし、
 なにより、時代の流れに背く唯一の「良心」のようにも思える。

 今を生きる全ての方々に観ていただきたい映画だ。



 息子である宮崎吾朗監督は、信州大学農学部森林工学科卒業と。
 何を隠そう、当方が高校3年時進路ブックで、何気に進学を
 夢見た学科であった。
 深い意味もなく<信州><森林工学>のキーワードに反応した
 だけなのであったが、受かりもしないうちに、オヤジの猛反対に
 会い断念したのであった。
 笑っちゃうのだが、ウチにも父親・息子の軋轢が存在し、「信州
 大学農学部森林工学科」久々に見たこの活字の並びに感慨を憶えた
 ものである。うちでは、もうそのオヤジもいない。
 
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男性
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行政書士
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自己紹介:
ISO14001環境マネジメントシステム審査員補
日本自然保護協会・自然観察指導員
浄化槽管理士
日本森林学会会員
福祉住環境コーディネーター
茨城県介護サービス情報公表制度・調査員
茨城県動物愛護推進員
上記もろもろ、兼 おっさん。
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