この仕事に人生を賭けてます! 伊能忠敬の「人生二山」が好きな言葉。 実り豊かな第二幕目の人生の歩みing型。 黒田真一が人生の旅人として日々の雑感を綴ります。
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●長老の葬送の日や春時雨 (常陸大宮 三次 辰雄)
前日来の雨がまだ残る土曜の午前、東京で営まれた親類の葬儀に行って
来た。
昼前の出棺と言えば、はるばる向かう側としてはなかなか忙しく、
身内の中には始発電車で来たという者もいた。
おまけに、まだ小ぬか雨が残る中、身支度にもいらぬ気を使う出立となった。
だが、血縁上の義務に近い一日となったのだが、いろいろと教わることも
多い体験となった。
耳学問では聴いてはいたが、実際の火葬場で隣り合わせになった「家族葬」
の姿に触れたのも考えさせられた。
当方の関係する葬儀とは別の葬儀では、まさに「家族葬」というのだ
ろう、たった6人の葬儀のようだった。
世には、生前の交際範囲が広いのか、300人、500人の参列者という
葬儀もある。ビッシリと埋めつくされた黒い喪服の集団には圧倒される
が、義理がミエミエ、故人とは「月との距離」ほども縁遠い白い歯をみせて
談笑する小グループがあちこちに・・・・、などという葬儀にはウンザリ
させられる。
弔問外交などという言葉があるぐらいだから、<生きていて何ぼ>の
世知辛い現実世界のこととて、致し方ないのかも知れないが、・・・そ
れにしても、である。
そういう葬儀をイヤというほど見てきて、<6人だけの葬儀>は、実に
厳粛な人の営みに見えた。
掲げられている遺影は、ビンボー臭くもなく、登山の時にでも撮られた
ものか、屈託なく、遠めにも堂々として見えた。
娘さんなのか、6人のウチのある女性が、まだ泣き腫らしていたが、
他のグループの喪服姿よりか、よほど、情の籠もった葬送の姿のような
気がした。
先日、東京都行政書士会をある業務で訪ねた折り、書籍やら資料の状差し
に、ある本が陳列されていた。
と、その著者だという女性の行政書士が現われたもので、軽い挨拶を
交わした。
その本は、この分野にも関心を持つ当方も買っておいたもので、その
旨を話したが、まだ、未読であった。
それを、この葬儀に向かう車内で読もうと持って出たのだが、開けて
見ればなかなかに鋭い指摘が多い、イイ本だと改めて感心した。
人は、ココの声を挙げて生まれ、必ず「死」を迎えねばならない。
であるが、ともすればどんな人も「死」を忌み嫌う。
当方は、相続・遺言とは別に、厳粛な「死」に纏わる分野にも視線を
向けたいと思う行政書士のひとりだが、この本の著者の行政書士には
脱帽でした。
雑誌記者を15年という経歴からか、筆も立つが、見通す視線の距離、
深さにだ。
■勝桂子『いいお坊さんひどいお坊さん』ベスト新書 2011年10月初版
●人気ブログランキング へ
ランキングに参加中、クリックよろしくお願い致します。
隣り合わせに住んで来た義弟にあたる人に、身内の故人の話を聴いた。
身内とは言え、お互い遠方にあってみれば会うのは親類の冠婚葬祭の場
程度、普段の暮らしのことは皆目知らなかった。
生前働き盛りの頃は、自営の金属加工業で年収800万ほどあったと
いう。少年の頃に東京へ出て、東京大空襲に逃げ惑う経験を経て、
長じてから東京で所帯を持った。
意気盛んな年代、学歴があった訳ではなかったが、新聞4紙を購読し
熱心に読む人生を歩んだという。やがて、年経て年金生活の暮らしに
なる。
近所の義弟が、「昔ならイザ知らず、年金生活していて新聞代13千円
はムダじゃない、止めたら・・・。」と言ったそうだが、もう見出し
しか読まなくなっても、新聞4紙の購読を止めなかった、という。
「だから、物知りだったよネ・・・・・!」この義弟の方の言葉。
この話を聴いて、ウチのオヤジといい、我が血筋を再発見したイイ話で
あった。
<市井の片隅に生まれ、そだち、子を生み、生活し、老いて死ぬと
いった生涯をくりかえした無数の人物は、千年に一度しかこの世
にあらわれない人物の価値とまったく同じである>
吉本隆明「カール・マルクス」(光文社文庫)の一節
【毎日新聞「視点」欄<吉本さん死去> 2012.3.17
論説委員 重里徹也『高みに立たない思想』から抜粋】
たしか20代の頃に買っていた吉本隆明『共同幻想論』(河出書房版)
を、物置からやっと今日探し当て、引っ張り出した。
「権威を嫌う自立の思想」「大衆に寄り添う姿勢が一貫していた。」
(上記重里氏記事)、いいじゃないですか、手元にある著作集を少し
づつ読んで行こうと思った。
前日来の雨がまだ残る土曜の午前、東京で営まれた親類の葬儀に行って
来た。
昼前の出棺と言えば、はるばる向かう側としてはなかなか忙しく、
身内の中には始発電車で来たという者もいた。
おまけに、まだ小ぬか雨が残る中、身支度にもいらぬ気を使う出立となった。
だが、血縁上の義務に近い一日となったのだが、いろいろと教わることも
多い体験となった。
耳学問では聴いてはいたが、実際の火葬場で隣り合わせになった「家族葬」
の姿に触れたのも考えさせられた。
当方の関係する葬儀とは別の葬儀では、まさに「家族葬」というのだ
ろう、たった6人の葬儀のようだった。
世には、生前の交際範囲が広いのか、300人、500人の参列者という
葬儀もある。ビッシリと埋めつくされた黒い喪服の集団には圧倒される
が、義理がミエミエ、故人とは「月との距離」ほども縁遠い白い歯をみせて
談笑する小グループがあちこちに・・・・、などという葬儀にはウンザリ
させられる。
弔問外交などという言葉があるぐらいだから、<生きていて何ぼ>の
世知辛い現実世界のこととて、致し方ないのかも知れないが、・・・そ
れにしても、である。
そういう葬儀をイヤというほど見てきて、<6人だけの葬儀>は、実に
厳粛な人の営みに見えた。
掲げられている遺影は、ビンボー臭くもなく、登山の時にでも撮られた
ものか、屈託なく、遠めにも堂々として見えた。
娘さんなのか、6人のウチのある女性が、まだ泣き腫らしていたが、
他のグループの喪服姿よりか、よほど、情の籠もった葬送の姿のような
気がした。
先日、東京都行政書士会をある業務で訪ねた折り、書籍やら資料の状差し
に、ある本が陳列されていた。
と、その著者だという女性の行政書士が現われたもので、軽い挨拶を
交わした。
その本は、この分野にも関心を持つ当方も買っておいたもので、その
旨を話したが、まだ、未読であった。
それを、この葬儀に向かう車内で読もうと持って出たのだが、開けて
見ればなかなかに鋭い指摘が多い、イイ本だと改めて感心した。
人は、ココの声を挙げて生まれ、必ず「死」を迎えねばならない。
であるが、ともすればどんな人も「死」を忌み嫌う。
当方は、相続・遺言とは別に、厳粛な「死」に纏わる分野にも視線を
向けたいと思う行政書士のひとりだが、この本の著者の行政書士には
脱帽でした。
雑誌記者を15年という経歴からか、筆も立つが、見通す視線の距離、
深さにだ。
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隣り合わせに住んで来た義弟にあたる人に、身内の故人の話を聴いた。
身内とは言え、お互い遠方にあってみれば会うのは親類の冠婚葬祭の場
程度、普段の暮らしのことは皆目知らなかった。
生前働き盛りの頃は、自営の金属加工業で年収800万ほどあったと
いう。少年の頃に東京へ出て、東京大空襲に逃げ惑う経験を経て、
長じてから東京で所帯を持った。
意気盛んな年代、学歴があった訳ではなかったが、新聞4紙を購読し
熱心に読む人生を歩んだという。やがて、年経て年金生活の暮らしに
なる。
近所の義弟が、「昔ならイザ知らず、年金生活していて新聞代13千円
はムダじゃない、止めたら・・・。」と言ったそうだが、もう見出し
しか読まなくなっても、新聞4紙の購読を止めなかった、という。
「だから、物知りだったよネ・・・・・!」この義弟の方の言葉。
この話を聴いて、ウチのオヤジといい、我が血筋を再発見したイイ話で
あった。
<市井の片隅に生まれ、そだち、子を生み、生活し、老いて死ぬと
いった生涯をくりかえした無数の人物は、千年に一度しかこの世
にあらわれない人物の価値とまったく同じである>
吉本隆明「カール・マルクス」(光文社文庫)の一節
【毎日新聞「視点」欄<吉本さん死去> 2012.3.17
論説委員 重里徹也『高みに立たない思想』から抜粋】
たしか20代の頃に買っていた吉本隆明『共同幻想論』(河出書房版)
を、物置からやっと今日探し当て、引っ張り出した。
「権威を嫌う自立の思想」「大衆に寄り添う姿勢が一貫していた。」
(上記重里氏記事)、いいじゃないですか、手元にある著作集を少し
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HN:
5596DA(ゴーゴークロダの意)
性別:
男性
職業:
行政書士
趣味:
山歩き、自然散策、ドライブ
自己紹介:
ISO14001環境マネジメントシステム審査員補
日本自然保護協会・自然観察指導員
浄化槽管理士
日本森林学会会員
福祉住環境コーディネーター
茨城県介護サービス情報公表制度・調査員
茨城県動物愛護推進員
上記もろもろ、兼 おっさん。
日本自然保護協会・自然観察指導員
浄化槽管理士
日本森林学会会員
福祉住環境コーディネーター
茨城県介護サービス情報公表制度・調査員
茨城県動物愛護推進員
上記もろもろ、兼 おっさん。
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