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 この仕事に人生を賭けてます! 伊能忠敬の「人生二山」が好きな言葉。 実り豊かな第二幕目の人生の歩みing型。 黒田真一が人生の旅人として日々の雑感を綴ります。
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おとといの夜だったか、テレビ朝日の「報道ステーション」
に、元中国大使の宮本雄二氏が出ていて、中国通の第一
人者としと興味深いことを言っていた。



尖閣問題では、島の各部に固有名を付けるなど次々と
新手の戦術を打って来ているが、煎じ詰めれば、「中国
は日本を恐れている・・・・」んだそうだ。


人間というのは、相手がどう考えているか?を考える時、
結局のところ、己の頭の想像力の範囲でしか考えられ
ない・・・・。

相手がどう考えているのか?直接相手の脳の内部を投射
出来ないわけだから、自分の経験やら自分の思考の範囲
でしか相手の思考を推し量れないのだ。



で、宮本氏によれば、豊富な中国人人脈のここのところの
反応から判断するに、「中国は、日本を恐れての」強迫観念
に囚われての、(日本人には強硬と取れる)もろもろの行動
なのだそうだ。


異常とも言える、連日の中国公船による、我が国領海接続
水域への接近・侵犯が続いている。
断固たる、毅然とした対応を政府は実行しているわけだが、
日本国民を含めて、日本全体が中国を恐れていることは確
かだろう。

しかし、その実、相手の中国にしても、コワモテのその内側
では、尖閣諸島国有化を宣言し一歩も譲らない日本に
「軍国主義復活」を想起し、日本を恐れているんだそうだ。



この異常事態が続く現実に、あまりの軽い口の比喩は相応しく
ないとは思うが、極端に単純化してしまうと、いないお化けに
向こう側・こっち側とも戦々恐々としている図が思い浮かぶ。

ま、一触即発の事態での暴発というのは、古今の歴史のなか
では、こういう取るに足らない小さなことから勃発したことが
少なからずあったことは自明だ。

お互いの突っ張り合いから、砲弾が飛交う事態だけは、是非
とも避けて欲しいと願う。





さて、今日は業務の合間に、魯迅の『阿Q正伝』を読んだ。
先日の中国行きの前に、ネットの<青空文庫>からプリント
アウトしていたものなのだが、出掛ける前には時間が取れず
読めなかったものだ。


動機は■西尾幹ニ・青木直人『尖閣戦争ーー米中はさみ撃ち
にあった日本』(祥伝社新書)を読んだおり、以下の文が気に
なってチェックしたかったからだ。
この本、両者の対談集なのだが、気になった部分を引用して
置こう。(同書:P194 ~P196部分)

 ■はたして中国との共生は可能かーーーーー青木 

  ・・・・・・・(中略)・・・・・・・・・・・

  西尾  信じられない国ですね。つまりは中国と共同体を考える
 など、とんでもないという話ですよね。
  ・・・・・・・・(中略)・・・・・・・・・・・


  青木  金次第です。中国人のモラルというのはそのレベルです。
   ・・・・・・・・・(略)・・・・・・・・
  西尾  チャンスがあってお金を手にしたり、チャンスがあって何か
 既得権を得たら、もう手放さない。そしてそれを利用して自分の家族
 だけを守る。あとは、そのチャンスを得られなかった人は、どうなって
 もかまわない。だから、惻隠の情がない。人の肉体を傷つけることも、
 民衆が死んでも、自分が死ななければいいわけです。あれは不思議
 な感覚ですね。 
  青木  やはり魯迅が書いた「阿Q」です。あのとおり、本当に民族は
 変わっていないです。反省することがないのです。
   




今や世界第2の経済大国にのし上がった中国。一方で、未だに人口
13億人のうち、実にその30%という文盲率が物語るように、先進性
と後進性のアンバランスさも絶大だ。

上の本で、西尾・青木の両氏は、中国が今でも「阿Q」の世界のままに
あると指摘している。

読者それぞれが、「阿Q」の世界を覗いてみていただきたいが、魯迅が
どう生き、中国をどう変えようとしたのか?以下関連のサイトを書いて
置きたい。

人肉さえ喰らう中国を魯迅は、文学を通していまに定置している。


●阿Q正伝 Wikipedia

●松岡正剛の千夜千冊<魯迅『阿Q正伝』

●中華思想と阿Q正伝(サイト:依存症の独り言)

●魯迅と「阿Q正伝」 花田裕子



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昨日の稿、最後に「忘年会」などという語を書いたが、
9月も20日を過ぎたあたりから、雨模様の日が続き、
一気に気温が下がった。


人とは勝手なもので、あんなに暑い、暑いと言って
いたのに、今になっては、あの残暑が懐かしい。



庭にコガラが飛んで来て、遠くではモズのさえずり。
喧しいほどのセミの鳴き声もいつの間にか今は無く、
少なくなった赤とんぼも1匹、2匹では昔だったら初冬
のような寂しさ。

コオロギの声だって、この2,3日は勢いがなく、コトの
外の寒さにブルッているのか。


日中の、今日の笠間の気温は、22.4℃
えらい寒くなりました・・・・・。


娘の勤める学校の運動会は、今度の土曜日だったか。
先日まで、バタバタと熱中症で倒れる子供のニュース
が連日あったが、運よく頃合いの開催となった。





鞴(ふいご)の火壁を伝へり秋の雨    高浜虚子

秋雨やみちのくに入る足の冷       木下杢太郎

秋雨や夕餉の箸の手くらがり       永井荷風

煮ゆる待つ炉にまどろめば秋の雨    安斎桜隗子

寝つゞけて夕べとなりぬ秋の雨      吉野左衛門





チームワークのかけらもない連れ合いが、外出から帰って
の遅い昼食の後、「栃木県高見沢町へはどう行けば・・・?」
と、まったくの突然に訊いてきた。
聴けば、学生時代の同窓会がそこである、と言う。

・・・・・・・・・、しかも、泊まりで!?


(あっちゃー、もう「出席」で返事も完了済みだって!?)

それじゃあ、アタシは<みなしごハッチ>になるんじゃないの、
と内心思ったが、大きなココロで聞き流した。



で、地理的に説明はしたが・・・・・・・・・、
下見に行くのが一番!というので、急遽行くことに。


まあ、あったくの<ユキアタリばったび>のバカ夫婦だからして、
さっき、15時半過ぎ発で、栃木県高見沢町まで旅して来たのでした。






さてさて、文才もない、ドタバタ暮らしのこういうアタクシにも、
確かな季節の移ろいは、ふと内省的なひとときを与えるものなのだ。



秋の雨しづかに午前をはりけり    日野草城




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 明日は、久々に晴れの予報。また心持が変わるのかも
 知れない。




●涙目の藤井「夢がある」 フジカキペア解消
(産経ニュース  2012.9.21. 00:08)


バドミントンで大活躍のフジカキペアの衝撃のニュース
だった。
しかし、オリンピックへ向けて何もかも犠牲に邁進して、
結果を掴み取ってみれば、燃え尽きてしまう気持ちも
判らないではない・・・・・。




さて、オジサンの卑近な体験でも、ここ2ヶ月ばかり
同じような心持ちを味わって来た。

件のある組織の「上海研修旅行」の体験がそれだ。



当初準備をしてくれていた人間が「行けない」となって、
棚ボタのお鉢が当方に廻って来ることになったのが、
8月の初めだか7月の終わり頃。

それからというもの、何をした訳でもないが、実行日
までの日めくりが、毎日毎日圧し掛かって来て、得も
言われぬ憂鬱な日々。


その時点では、まだ尖閣問題が表面化していなかった
訳で、いわゆる大衆レベルでの行き来に何の疑問も
生じてはいなかった。
だが、ちょっと考えれば、体制の異なる<怖い国>の
面もあったから、何が起こるか解からない。

よって、一応<ぶら下がって行く>側でないとなれば、
それ相応の準備が必要と思ったのだ。



そうこうしているうちに、あっという間にひと月近くが
過ぎ、いよいよ<待ったなし!>の状況に・・・・。


で、資料となる本のヤ捜し、そしてそれの読破!!


■『るるぶ上海’12’13』JTB ■『まっぷる上海・蘇州
・杭州2013』昭文社 ■『地球の歩き方 上海・杭州
・蘇州・水郷古鎮』ダイヤモンド社 ■『ことりっぷ上海』
昭文社 ■『らくらく旅の上海語』三修社 ■『イラスト会話
ブック 中国』JTB ■『はじめての海外旅行まるごと安心
ガイド』メイツ出版 ■『海外パックツアーをVIP旅行に
変える78の秘訣』実業之日本社 ■『海外旅行ハンド
ブック』永岡書店 ■『海外旅行 得 ルール&マナー』
小学館 ■『おとなのマナー[海外旅行編]”日本の常識
は外国の非常識』日経ホームマガジン・ムック 
■『すごい海外旅行術(ガイドブックには絶対載っていな
い100+1の法則』講談社 ■『安心して楽しめる はじ
めての海外旅行』池田書店 ■『海外に行く人の インター
ネット活用ガイド』ぎょうせい ■『海外旅行の不安、すべ
て解消します。 旅の「大ピンチ」!』山海堂 ■『シニア
に優しい旅のコツーー海外旅行の実戦講座』角川one
テーマ21新書 ■『間違いだらけの海外個人旅行』宝島
社新書 ■『糖尿病の人のための旅行マニュアル』真興
交易㈱医書出版部 ■『ワンテーマ指さし会話 中国×
トラブル』情報センター出版局 ■『出発以前の海外旅行
の「クスリ箱」』講談社+α文庫



本だけ読んで済めば、セワない訳で、これと平行して
一度前任者にして貰っていたことを再トレース。

例えば、世話になる中国現地の出先事務所への挨拶
メールやら、地元役所本庁の国際課への挨拶回り、
旅行会社事務所へ出向いての挨拶やら、事前に持ち
込む当座の軍資金の人民元への両替え、極力現金を
持ち歩くリスクを減じるためのトラベラーズ・チェックの
購入・・・・・・・。
しかし、向こうでの来賓を交えての交歓会にいくらの
出費を見込むか?胃がキリキリ痛むぐらい悩んだものだ。


当たり前だが、自分だって個人的には参加者のひとり。
で、他の人は考えたこともないだろうが、サイフだって、
個人の分と団体の分と二つ持つ。

現金を別々に勘案し、ズボンのベルト付近の内側に
右と左、別々に二つのサイフやら秘密の貴重品入れを
装着・・・・・・。

そんなこんな、ショッピングセンターの旅行用品売場や
100円ショップで、モロモロ買出し。


クスリも「救急薬袋」を用意し、胃薬、風邪薬、下痢止め
虫除けスプレーなどなど買い付け。
熱中症対策に粉末のスポーツドリンクも調達・・・・・。


出発直前、尖閣問題では、9月3日に政府高官と埼玉
在住の地権者が協議し国有化の方向で合意したが、
このニュースが5日に明るみになった。


スワッ、何やら不穏当な動きの予感が出て来た。

上海地方の週間天気予報、台風15号の動きに注目して
いたが、外務省の「海外安全ホームページ」の【最新スポ
ット情報】も出発一週間ほども前からチェックが必須になって
きた。

●外務省・海外安全ホームページ(今日現在の)



出発10日前ほどは、挨拶回りやら買出しなどで昼間は
忙殺され、夜には、読んだ本のどこに書いてあったかで
悩んでしまうこと必定だったので、1冊の手帳で「大事な
点を網羅」したアンチョコ作りに精を出した。

いやァ、きつかった!?

読んだ本を再度開いて、行動の要点をコピーし、ハサミで
小さく切って手帳に貼り付ける作業・・・・・・。

3,4晩ぐらい、朝の3時、4時まで懸かった。

ボーーーッとして、ヘド吐きそうでしたね。


出発の前日に海外旅行保険のサービスガイドが到着。
間に合った。

しっかし、B7版ほどのポケットサイズながら、ページ
数にして415ページもあった。
これも、一応全ページに目を通した。

■三井住友海上『海外旅行総合保険サービスガイド』

「病気やケガの場合、日本語緊急サービスの連絡先に
電話して、提携病院の手配をしてもらう。」
保険会社に連絡しないで病院にかかると、保険の補償
がないらしい。キャッシュレス・サービスが受けられる
病院以外は当座は自己負担で、帰国後保険に請求。

我がグループの何人もが、出国時の空港での加入と
なり、保険の説明書を読む機会がなかった。

ヒヤヒヤもの・・・・・・だった。

「中国では、何事も前払い!!」ええーーーっ、そうなんだ?
って、何にもなかったからイイようなもので、救急患者が
出たら、その治療費で冷や汗ものでしたヨ。


当方は、保険のサービスガイドを事前に読んでいて、
直接提携病院が上海市の5病院だけが明示されて
いるのを見て、蘇州で何かあった時はどうなるんだ?
と不安を抱きながら移動しておりましたが。



まあ、こんなバタクサな準備の日を経て、9月7日午前、
茨城空港で旅行会社の担当者と出会って、向こう作成
の参加者名簿を貰ってみると・・・・!?

・・・・・・・・・・・やっぱり。


臨時で急遽、行き掛り上世話人みたいな立場になった
のであったが、当方の名前の欄にはクッキリと、「代表」
の明示があったのだ。

中国の旅行社側にもこの名簿が行っていたはずだ。
(ということは、大げさにいうと中国政府的には、黒田が代表!!)



麻薬密輸の嫌疑が罹れば、死刑だってあり、の国。
救急薬持参にも気を使って、携行薬リストも作成した
のだが、グループの誰かに何かの災難が降りかかって
も極力対処出来るよう事前に最低限のインプットはしたつもり
であった。



上海雑技団見物に嬉々として出かける人がいて、マッサージ
で旅の疲れを癒し、名産シルクの上掛け蒲団を買い込む
人もいた。
ま、結果として、安心して思いっきり中国満喫してくれたのなら、
黒子としては、冥利に尽きるというもの。



昔から「ナニは、風邪引かぬ。」とは言われて来ているが、
どういうわけか、この一週間ほど、唾を飲み込む度に
喉が痛み、時に脳天にまでその痛みが響いて難儀した。

旅の準備でガラにもなく身体が弱ったのだろう。



しかし、ま、何でも前向きに捉えることが肝要。

グリコの創業以来のキャッチフレーズに「一粒で二度おいしい」
というのがある。

したたかで、強靭な神経の中国人を目の当たりに見た
貴重な体験を反芻し、その体験を無駄にせず掘り下げるべく
考え続けて行きたいと思っている。


【今読んでいる本】
■佐久 協『これが中国人だ!--日本人が勘違いしている
       「中国人の思想」』祥伝社新書
■高田 拓『今、あなたが中国行きを命じられたら
         失敗事例から学ぶ中国ビジネス』株式会社ビーケーシー

【今日発注した本】
■杉本信行『大地の咆哮  元上海総領事が見た中国』
■『こんなに違う中国人の面子(メンツ)』祥伝社黄金文庫



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今日はいつもにも増して、分量多く書きました。

 最後まで読んでいただいた方には、大変にありがとうございました。


時間と労力を割いた役目を終えて、自分的にその備忘録を残して置きたい
と思って書きましたので、長めとなりました。
読んでいただくというよりは、自分のメモとしての書きなぐり、ご容赦
下さい。

ひとつ終えると、今年もあと3ヶ月と少し、「忘年会」のことも
考える時期になりました・・・・・・・。

♪無錫旅情  尾形大作 (YouTubeより)

20日(木)だったか、県民文化センターで開かれた
チャイコフスキー記念国立モスクワ音楽院「日露交歓
コンサート2012」に行って来た。

●日露交歓コンサート2012



バラライカとドラムによる合奏でのロシア民謡メドレーに
始まった演奏会は、1400人も入る大盛況。

自分にとっても、久々に生でのクラッシック音楽に触れる
楽しい機会となった。


開演前に、今回の機会を案内いただいたH先生夫妻にも
バッタリお会いして、しばしの歓談。
楽しい機会をありがとうございました。


ヴァイオリンとピアノの協奏でのパガニーニ「24の奇想曲より
第24番 イ短調」 バッハ「G線上のアリア」など。

ピアノでのショパン「エチュード作品10第3番<別れの曲>」
リスト「パガニーニによる超絶技巧練習曲第3番<ラ・カンパネラ>」
など。

ソプラノ独唱の後、チェロとピアノ協奏にてシューベルト「楽興の
時」 サン=サーンス「白鳥」など。



ピアノのドミトリー・テテリン、チェロのキリル・ロディン、ヴァイオリン
のアンドレイ・バスキンなど、音楽にド素人のアタクシにもその
エッヂの効いた切れ味は十分に伝わったイイ演奏会でありました。



この曲など全然知らなかったのですが、キクタのエレジー・トリオ
「ある建築家の想い出」には、少し驚かされました。

会場でも、前列を中心に半分ぐらいの席から「オオーーーーっ」
といったどよめきが起こりました・・・・・。


楽曲の中ほどに差し込まれた、澄んだ切れの良い<赤とんぼ>
のメロディが響いたから・・・・・・・・、でした。


帰って調べてみると、「キクタ」という作曲家、日本名の「菊田」
を想像させますが、何とかKIKUTAと言うロシア人作曲家らしい
のでした。

9月の20日の日本の演奏での、<受け狙い>でのアドリブなど
ではなく、キクタが山田耕筰の楽譜を取り込んだオリジナル曲
らしく、その他の部分には、ロシア民謡も取り込まれているとの
こと。それは全然気が付かなかったが。


この日露交歓コンサートは、毎年秋に催されているとのことで、
そして、キクタの「ある建築家の想い出」も毎年必ず、演奏曲に
入っているとのこと。
これは、『赤とんぼ』がカスり、サプライズで客受けするのを狙って
いるとは思いますけどね。


いずれにしても、楽しい機会となった一夜でありました。




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●二木紘三のうた物語「赤とんぼ」

先日の日曜だったか、地元茨城に住むガーナ国籍の
アン・パーベン・ドーリスさん(35)さんのガーナ料理
教室が開かれるというので、行って来た。



新聞で知ったのだが、彼女は2003年に青年海外協力
隊隊員としてガーナに派遣されていた日本人男性と知り
合い、2005年に結婚し、そのまま彼の国・日本へ移住
した。

2007年4月、待望の長男を産んだが、12日後高血圧
性脳出血で倒れ、命はとり止めたものの左半身マヒが
残った。


苦難はさらに続き、ドーリスさんは、夫が知っていたかつて
の彼女ではない側面を見せるようになった、という。

大ざっぱで頑固になり、落ち着きがなく、じっと座っていられ
なくなった。

さらには、食事の左側半分だけをそっくり残す奇妙な事態
も現われた。夫曰く「まるで別人のようだった・・・・。」と。



彼女は、高次脳機能障害と診断され、食事を半分残した
症状というのは「半側空間無視」というこの障害の特徴の
ひとつ。


それであっても、「自分で歩きたい」という強い気持ちで
リハビリに努め、今では片手で料理を作れるまでになった
という。

しかし、さらに悪いことは重なる。

この4月に、喉頭がんが見つかり、今は放射線治療を受けて
いる・・・・・・・・・と新聞記事には出ていた。
 (茨城新聞 2012年9月14日(金)付 記事)



さて、その日曜日。
会場となった薬局の20畳ほどの板の間のキッチンリビングは、
40名ほどの人で満杯状態。

まず始めに、ドーリスさんの挨拶から始まったが、詰め掛けた
人々に圧倒されたのか、感激で言葉が涙声となり、話は途中で
途切れてしまった。

最近、療養のガーナから戻ったばかり、とのことであったが、
ガッシリとした体格のガーナ人男性が助け舟を出し、話を引き継ぐ。



<応援>の気持ちで集った日本人の人々の顔を見たら、うれしさ
が込み上げたのでしょうね。

やはり、病後の身体。気弱にもなっているし、表情は硬く変化にも
乏しい印象を受けた。


現地語まじりで、指差す壁には元気だった頃の、生まれたてのわが子
に授乳するドーリスさんの満面の笑みの写真が貼ってある。

「・・・・・・・・・・・、昔は、元気だったのです。ほら、あんなに!」そう
言ったように聞こえました。




当日のガーナ料理教室のために、前日に何度もリハーサルまで
したそうだ。

だが、今やがんまで患う身体には、40人の人々を一身に惹き付ける
だけの気力が残っていないようだった。

司会をしていたのが、元青年海外協力隊員のご主人だったから、
ガーナ人男性は誰?
どうやら、この日の企画の主宰者の、薬局主の旦那さんのようだった。


アフリカ出身のタレントさんと言えば、ギニア出身のサンコンさん、
ナイジェリアのボビー・オロゴンさん、ベナン出身のゾマホンさん
など達者な人に事欠かないが、このガーナ人男性も笑いを取ったり
なかなかの達者もの、でしたな。



そのようなわけで、楽しいひと時を過ごせたのだが、
やはりこの日は、話がヘタでも、白けた間が空いたとしても、
<前に進んで生きていく>(ドーリスさんの言)その姿をもっと
見せて欲しかったナ・・・・・・・・・、と思いました。


一過性の笑いなど取る必要などなくて、ダルそうであっても
片手で料理をし、湯の沸く音だけが聴こえるそんな時間を
共有し、結果的にはそれが彼女を元気付ける機会になり、
我々も元気付けられる機会となって・・・・・・・、そんな時間
であれば良かったのに、と帰ってから反芻したことでした。



【この日のガーナ料理メニュー】

ピーナッツスープwithライスボール
       〔ンカツェンコワンwithオムトウオ〕

●スプーンを使っていただきましたが、
 今度はカレーの類を、素手の右手だけを使って食べ
 ることにチャレンジしてみようと思います。
 いろいろ素手で食べる講習を受けて来たもので・・・・・。




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茨城県動物愛護推進員
上記もろもろ、兼 おっさん。
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