諸行無常の鐘の声。

●三越の希望退職、４人に１人が応募　１５００人、リストラ加速
（ＮＩＫＫＥＩ　ＮＥＴ　２００９年１２月１日１９：５０配信）


百貨店業界はどこも業績不振なのですが、それにしても大変なことで。

正社員の４人に１人が、希望退職に応募したというのですから、ハンパ
じゃない。しかもこの歳末商戦真っ只中だというのに、応募者は来年
１月末には退職というのですから、今この１２月の商戦など力入るわけ
などありません。

「三越の売上高は１１月まで８ヵ月連続で前年比２ケタの減少」（ＮＩ
ＫＫＥＩ　ＮＥＴ）というのも、これまたハンパじゃない。
土台、去年だって一昨年だって「前年割れ」が多かったはずですから、
やがては＜ゼロ＞に限りなく近づく。


今朝の新聞によると、今年のたばこの販売数量はピークだった１９９６
年の６割以下（読売）に落ちこむ見込みといいますが、三越だって
こんな数字なんじゃないかな。


１１月の営業数字の前年１１．１％割れの要因として、暖冬による厚手
の冬物衣料の不振をあげているが、短期的にはそうでしょうが、何より
「構造的」不振が一番だよね。

ロードサイド店で、スーツ１着１万円、２着目は５００円なんていう
時代に、売場のマネキンが着ているスーツは３０万円・・・・なんて
いうのでは、話にならないもの・・・・。

＜諸行無常の鐘の声・・・＞というように、マーケットに望まれない
業態は、時代とともに「去って行く」ほかないのでしょう・・・。


それにしても凄い話。
かつては「小売業の雄」として、そこに所属する社員たちには誇り
に満ち溢れた職場だったはず。
それが、クモの子を散らすように、あるいは沈没船からネズミが逃げ
出すように、エリート達が見切りをつける姿には唖然とさせられます。



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　かつて当方が地方百貨店に勤めていた頃、ここと緩やかな商品提携
　関係にありました。
　先方の部長さん（地方廻りは、なぜか全員部長さん）が、定期的
　に店廻りをして来るのですが、当方のところにはいつも「昼前の」
　訪問に。

　３人ほどの部長さんがいつも昼前に来るもので、か細い接待費の
　中からお昼をご一緒することに。
　まあ、いつもいつも「決まって」お昼。

　物腰柔らかく上品な紳士の３人でしたけれど、中学生のガキだって
　昼時はハズシテ来るんじゃないかな？、フツー。

　その頃から「企業風土の甘さ」を実感していましたから、今日の
　上記記事にも驚きはしません。

　カタブツのＯ外相のエピソードがよく新聞に出ますが、この方の
　親御さんの会社は、キシッとしていることこの上ない会社。

　双方の違いが、業態の違いを越えて業況の明暗を別けている事実
　には大いに納得させられます。