杉山平一は今だから読む必要がある・・・

先日、１１月２１日付の読売新聞・編集手帳欄で、詩人杉山平一を
遅まきながら知った。

　　●読売新聞　編集手帳
　　　　（２００９年１１月２１日付）


これを読んで、早速アマゾンに杉山平一詩集『夜學生』を頼んでおいた
のが、やっと昨日に着いた。

読売新聞・編集手帳子も言うように、この未曾有の不況、デフレスパイ
ラル真っ只中のいま、「徽章」など古い時代の詩なのに、かえって
燦然と光を放つ。



　　　　　　　　　　　　日　日



　　夏の海に仰向けに浮いて　　青く遠い空を眺
　　　
　　　めていた

　　
　　満身の力をこめて　　　一心に木ねじを締めつ
　　
　　　けていた



ピュアに自分を、そして人間を見詰め、「生きる」「働く」ことに
共感を見出そうとした視線。
時代を超えてこころに滲みるものがある。

立原道造などとも親交があったらしいが、詩としての昇華という面で
は立原には届いていないと思う。

しかし、今とダブらせて「時代」を投影しているという点では、
現代に見直されていい詩人だと思う。




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