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 この仕事に人生を賭けてます! 伊能忠敬の「人生二山」が好きな言葉。 実り豊かな第二幕目の人生の歩みing型。 黒田真一が人生の旅人として日々の雑感を綴ります。
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   「秤屋に奉公する少年仙吉は鮨を食べてみたかった。
    往復の電車賃を渡されて使いに出た折、片道を歩いて
    浮かせた四銭を握りしめ、店に入る。◆木の台からマグ
    ロの握りを手に取った。「一つ六銭だよ」と店の主人
    が言う。少年は鮨を台に戻した。「一度持ったのを置
    いちゃあ、仕様がねえな」。声を背に店を出た。◆志
    賀直哉の短編「小僧の神様」の一節である。大正年間
    の小説だが、鮨というのはいまでもほのかに「高嶺の
    花」の香りをとどめていて、口にたまった唾をのみ込
    んで店をさる少年のみじめな心持ちが、どうもひとご
    とに思えない◆・・・(略)・・・



さて、ながながと引用してみたのが11月28日付読売新聞のコラム「編集手帳」の冒頭です。志賀直哉の短編小説を引用しながら、編集手帳子は
大西洋と地中海でマグロ漁を管理する国際委員会が、クロマグロの漁獲枠2割削減を決めたニュースへ繋げてゆくのですが、
私のようなシロウトが言うのもなんですが、ま、<鮮やか!>と唸るほかありませんでしたね。



マグロも生ものですが、ニュースを扱うマスコミの現場は、いわゆる<生き馬の目を抜く>ような、引きも切らず予告もなく次から次へと出現する生ものの修羅場でしょう。

でいながら、時間と戦いながらも、スパイスの効いたコラムを纏めねばならないコラムニストとは、エライ商売ですね。

アウトプットのためには、その何十倍ものインプットを間断なくしていねばならないのでしょうが、また、アウトプットのためには、アウトプットすることを前提に、インプットしたものの情報整理が欠かせない。
実際どのようにしているのかは不明ですが、新聞であってみれば、相当なスピードでネタをどれにするか?どう料理するか?してどう書き上がったか?この一連の流れが進むのでしょうね。


『ライティングデスクの向こう側ーーーー文章から小説にいたる技術』
浅倉卓弥著 宝島社(2006年9月第一刷)という本を読んでみたのですが、1966年生まれという若い作家による、小説はどう書くか?を論じた本なのですが、なかなかどうしてこれまた凄い世界なのだと、ヒシヒシ感じたものでありました。<ストーリーを語るのは誰>から始まり、構成を経て推敲まで精緻な構成で考えさせられました。


小説と新聞コラムとでは、明らかに時間軸が異なるのでしょうが、いずれにしてもペン1本で生きることの凄みの一端を覗かせてもらった今日でありましたね。



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男性
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日本自然保護協会・自然観察指導員
浄化槽管理士
日本森林学会会員
福祉住環境コーディネーター
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茨城県動物愛護推進員
上記もろもろ、兼 おっさん。
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